鉄筋コンクリート造などの学校施設を改修する場合、内装木質化は、学習環境の向上に非常に効果的な手段です。改修は、校舎を使用しながら計画・工事ができるので、計画期間中に、例えば教室の廊下側の窓やドアを撤去しオープン化の検討を行ったり、子どもたちの持ち物を調査し、調査結果に基づき家具や収納の設計を行うことが可能といったことなどのメリットがあります。
近年は、耐震補強工事が学校施設の最重要課題となっており、各学校設置者においても、優先的に事業が実施されています。耐震補強工事に併せ、内装の木質化工事を行うなど、効率的な整備が重要です。 鉄骨ブレースよりも木の床、壁に目線が行くため、圧迫感が緩和されるという効果が期待できます。
また、木質化の効果を得るためには面的な仕上げばかりでなく線的な仕上げにすることなどによりコスト面で有効になります。
改築よりコスト負担の小さい、安全・安心で快適な教室などの改修事業の実施を検討する必要があります。
出典:(社)文教施設協会発行 早わかり木の学校 P.39